こんにちは。いかがお過ごしですか?
前編ではカテキンの3つの効能について書きましたが、後編は日本茶の価値を決めるテアニンのお話しです。
まず効能です。
まずはなんと言っても「リラックス作用」です。これは脳の神経細胞を保護する働きがあるためです。
日本茶のテアニンによってアルファ波が促されることもよく知られています。
アルファ波は眼を閉じた状態、安静にして覚醒した状態でよく観察されます。
禅の悟りのような働きですね。(鬼滅の刃の全集中の呼吸もこれに近いような ♪)
アルファ波は集中力を高めるにも役立ちますし、自律神経のバランスを取る効果があることもわかってきています。
アルファ波とも密接に関連しますがテアニンは「自己免疫力を高める」効果が確認されています。
今流行りの感染症やインフルエンザなどのウイルスまたは細菌などが体内に侵入した時にまず防衛隊として力を発揮するのが数種類の自己免疫細胞です。
とても大事な役割ですね。
テアニンはウイルスと戦って怪我を負った自己免疫細胞の傷を修復する役割も果たしています。
後から学習する獲得免疫やワクチンも大事ですが、まずは身体に備わっている自己免疫力を高めることが先決ですね。
日本茶を正しい方法で飲めばテアニンが身体をいたわってくれるのです。
旨味成分でもあるテアニンは茶葉が太陽を浴びすぎると、渋み成分のカテキンばかり増えてしまいテアニンは生成されません。
例えば、京都の玉露はわざと日光をさえぎるように布を被せてテアニンの旨味を人工的に増やそうとするわけです。
このnoteでは自分の仕事のPRをするつもりはありませんが、本来は標高が高く霧が日光をさえぎる産地の茶葉が自然の中での最高の環境条件です。
私は日本で最も高い標高の産地の茶葉に惚れ込んで日々販売の努力をしています。
テアニンが豊富なことは高級茶の条件なのです。
せっかくのテアニンですが、だいたい70℃以上になると抽出できません。
まして高級茶葉を熱湯で煎じてしまってはテアニンが抽出されず台無しにしてしまいます。
日本茶の面白いところは温度によって抽出される成分が違うところです。
私は、基本的に水出しや氷水出しにします。
テアニンはタンパク質なので、その後に加熱してもほとんどタンパク質は壊れません。
つまり、暖かいお茶にしても旨味とリラックスのテアニンを楽しめます。
なお、ほうじ茶は焙煎してしまうのでテアニンは壊れてしまいます。
私は茶葉をローストして自家焙煎でほうじ茶を作りますが、浅煎りでテアニンが若干残るかなという感じです。
深煎りにすると温度は200℃近くなるのでテアニンだけでは無くタンパク質は壊れてしまいます。
ただし、カテキンはタンパク質ではないので(もっと細かい物質です)、ほうじ茶は煎茶の8割くらいは含まれています。
ほうじ茶はとても面白いので、それについてはまた別の投稿でお話しします。
ではでは。