おいしい日本茶のいれ方をご紹介します。
基本の作法
一般的によく言われているのは、水の質と淹れる温度ですね。茶葉と水と温度の3つの要素しかないので、当然ですね。煎茶は70-80℃、玉露は60-70℃、ほうじ茶は熱湯と説明しているのが一般的です。あとは、茶呑みを温めておくとか、回し注ぎをするとかです。抽出時間は1分から3分程度です。
この説明は間違いではありません。「さあお茶でも飲もうか」とか「お客様が来たのでお茶をお出ししよう」とか。短時間でお茶を淹れる作法なので知っておいた方が無難です。
しかし、ここでは純粋においしいお茶の淹れ方をご紹介します。したがって、急の来客には通用しない場合もあります。なぜならば時間がかかるからです。
とっておきのいれ方
お茶が日常的な飲み物であればあるほど、私はこの方法をおすすめします。それは冷水抽出です。お茶の葉を100均でも売っているお茶パックに詰めて、ボトルに入れた冷水または常温の水につけておくだけです。そして前の晩から放置します。これだけです。茶葉をミルなどで細かくすれば抽出時間は短くなりますが、あっという間にできる作業なのでこれで十分です。
煎茶でも、高級煎茶や玉露でも、ほうじ茶でも、それこそコーヒーでも同じです。前の晩から淹れたくない場合は煎茶で1時間、ほうじ茶は4時間以上みてください。煎茶は深蒸し茶でも浅蒸しでも同じです。季節などの条件によっても異なりますので、適宜調節してください。
冷水抽出で気をつけるポイントは、酸化を防ぐことです。フタのない容器でひと晩おいて冷水抽出すると、抽出も進みますが同時に酸化も進んでしまいます。煎茶では黄金色から茶色がかった色になったらそれは酸化していることのサインです。
私の場合は、魔法瓶を使っています。そして冷蔵庫には入れません。電気入らずで温度も安定し、そして蓋もしっかり締まるので酸化も防げます。魔法瓶が無くても、蓋がしっかり閉まる容器ならば大丈夫です。冷蔵庫に入れておいても大丈夫です。
これだけで、煎茶も玉露もほうじ茶もコーヒーも美味しくなります。理由はカンタン。美味しさの成分であるテアニンやその他のアミノ酸は冷水の方が抽出できるからです。また、カテキンやカフェインなどの成分は高温でないと抽出されないため冷水では出てこないからです。
つまり、冷水でゆっくりと時間をかけた抽出がベストです。
あたためても、冷やしても
一度、冷水抽出したお茶を電子レンジで温めれば、暖かく味わい豊かなお茶になります。うま味成分は沸騰させない限りほとんど壊れないので安心してください。適温に温めれば香りも立ちます。
水出し(冷水抽出)することで、スッキリとした味わいになるにも特徴です。ほうじ茶はスッキリ爽やかになります。例えば、ビター感の強いエスプレッソ用の深煎りコーヒーでも冷水抽出すればマイルドになりますね。同じことです。
おまけですが、冷水抽出したあとの茶葉にはカテキンが残っています。渋いのを飲みたい時やうがいに使いたい時は、出がらしを最後に沸騰したお湯で一杯分淹れます。もったいないので。
お茶の要素は、茶葉と水と温度。そこに温度と時間に変化を加えて楽しんでください。手間をかけずに、美味しいお茶を飲む生活が始まりますよ。
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ZENJIRO 煎茶 40g 1200円(税込)です。
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